- 管理栄養士が病院から内定をもらうのは難しい?
- 病院の募集が少ないのはなぜ?
- 病院管理栄養士の求人はどこで探せばよい?
病院で働く管理栄養士になるのが難しいと言われる理由は、圧倒的に求人数が少ないからです。
求人が少ないため、求人募集が出ると数多くの管理栄養士が応募をすることとなり、倍率が高くなってしまいます。
私自身、新卒の頃は10件以上の病院募集を応募して、何度もお祈りメールをいただいたことがあります。
この記事では、管理栄養士が病院で働くのが難しいといわれる理由と、実際に求人を探す方法をまとめています。
- 病院が必要とする管理栄養士の人数が少ない
- 経験のあるものが優遇される
- 退職する人が少ない
管理栄養士は病院で働くことが難しい?


一般社団法人全国栄養士養成施設協会の「R3年度管理栄養士養成施設卒業生 管理栄養士の就職先内訳」を見ると、管理栄養の就職先の多くは病院であることが分かります。
ただし、多くの管理栄養士は病院で働きたくても求人が無かったり、内定をもらえなかったりという理由で就職が難しいというというのが現状です。
病院で働くことが難しい理由の多くは「求人が少ないから」

「病院の管理栄養士求人が少ない」ということは、特に病院で働くことの難しさに関係しています。
求人が少ない理由には以下の3点が挙げられます。
- 病院が必要とする管理栄養士の人数が少ない
- 経験のあるものが優遇される
- 退職する人が少ない
病院が必要とする管理栄養士の人数が少ない
管理栄養士は法律で設置義務が定められています。
医療法
病床数100以上の一般病院には栄養士が1名以上、特定機能病院には管理栄養士を1名以上置かなければならない
厚生労働省:医療法に基づく人員配置標準について
健康増進法
特定給食施設であって特別の栄養管理が必要なものとして厚生労働省令で定めるところにより都道府県知事が指定するものの設置者は、当該特定給食施設に管理栄養士を置かなければならない
健康増進法
例:東京都の場合
管理栄養士の必置指定について 東京都福祉保健局
- 病院または介護老人保健施設の特定求職施設(一回300食以上または1日750食以上提供)
- 病院(病床数300以上)に設置される特定求職施設
- 介護老人保護施設(入所定員300人以上)に設置される特定給食施設
ただし、設置義務が規定されていても人数が多ければ多いほど良いということでもありません。
管理栄養士は医師や看護師のように毎年数名募集がかかるということは少なく、数年に1回1.2人程の募集をかけるということが多いです。
病院栄養士が作り出す利益は、診療報酬が基本である。
しかし、診療報酬が多職種と比較しても管理栄養士は多くないため、増員されることが少ない。
経験のある人が優遇される
病院の管理栄養士の募集を見ると、以下のような内容が記載されていることがあります。
- 病院での栄養管理業務経験のある方歓迎
- 経験者優遇いたします
- 必須経験・スキル 実務経験1年以上
病院での求人は、経験者採用のみとなる場合も多いです。
病院では即戦力を求めていることが多いので、経験がない管理栄養士は募集自体、受け付けていないということもあります。
退職する人が少ない
病院の管理栄養士は、福利厚生や待遇の良さなどから退職する人が少ないといわれています。
病院では、前任者が退職するタイミングで欠員補充として募集をかけることが多いです。
そのため、なかなか求人が出ないという状況に繋がってしまいます。
ただし、女性従業員が多い管理栄養士の職場では、産休・育休をとる方も多いので、その方の代わりとして短期間での募集を出している病院は多いです

短期間でも経験を積んでおくことで、今後のキャリアに役立てるというのも良いですね
また、退職者が出やすい12月や3月前後に募集がかかりやすいので、その時期に転職サイトやハローワークで求人をチェックしておくと求人を見つけやすいのでおすすめです。


管理栄養士が病院の求人を探す方法


募集自体が少ない病院への就職は情報収集がかなり重要になってきます。
病院のホームページに募集がないかを常にチェックしたり、見学を積極的に申し込んでみるのも良いでしょう。
転職サイト・エージェント
最近では、管理栄養士に特化して転職エージェントも増えてきています。
担当のエージェントに「病院の求人が出たら教えてほしい」と伝えておくと、優良求人が出た際にすぐに教えてくれるので、とてもおすすめです。
転職サイト・エージェントは基本的に登録が無料なので、登録だけしておいて求人が出たら応募するようにしておくと良い求人を逃しにくいです。
管理栄養士の転職におすすめのサイト・エージェントをまとめた記事があるので、よければ参考までにご覧ください。
管理栄養士の会員数12万人以上栄養士人材バンクには管理栄養士の求人が豊富です
ハローワーク
地域の求人情報を探すなら、ハローワークを活用するのもおすすめです。
また、既に仕事を退職している方は、条件によっては給付金をもらいながら転職活動ができます。


栄養士会のホームページ
都道府県栄養士会のホームページでも求人を確認できます。



上記の画像は東京都の栄養士会のHPですが、求人情報から様々な求人を探すことが出来ました
各病院のホームページ
病院によっては、転職サイトやハローワークには求人情報を提供していないことがあります。
そのため気になる病院があれば、自身でホームページを検索して求人情報を確認してみるのがおすすめです。
ホームページ内の採用情報を確認しつつ、病院の特性や食事提供の方法なども情報収集しておくと、面接でも柔軟に対応できます。
学校
近くに母校があれば、学校で求人情報を聞くというのもおすすめです。
母校であれば、求人情報だけでなく職場環境などの情報まで教えてもらうことも出来ます。
また、先生やリクルート担当の方に面接や試験内容の対策を受けることも出来るので、転職初心者の方はこの方法をとるのも良いかもしれません。
管理栄養士が病院に転職する際の試験対策


病院の就職試験では、管理栄養士の国家試験に関わる科目が出る可能性が高いです。
- 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
- 基礎栄養学
- 栄養教育論
- 臨床栄養学
- 給食経営管理論
転職活動の際は、国家試験の問題を勉強しておくと筆記試験でも有利に進むので、あらかじめ勉強しておくようにしましょう。
面接対策として、管理栄養士の面接でよく出る質問をまとめた記事があるので、良ければ参考までにご覧ください。
転職の際には、自己分析をしておくことで自己PRに活用できます。
- 過去に評価されたエピソード
- 過去の失敗談と、対処方法
- 仕事のこだわりと、どのように会社に貢献できるか
病院で働くのが難しい3つの理由と事前に確認すべきこと|まとめ


病院で働くことが難しい理由の多くは「求人が少ないから」です。
求人が少ない理由には以下の理由が挙げられます。
- 病院が必要とする管理栄養士の人数が少ない
- 経験のあるものが優遇される
- 退職する人が少ない
管理栄養士が病院の求人を探す方法は具体的に5つがメインに行われています。
- 転職サイト・エージェント
- ハローワーク
- 栄養士会のホームページ
- 各病院のホームページ
- 学校
求人募集が出るのが少ない病院管理栄養士ですが、退職者が出やすい12月や3月前後には比較的募集がかかりやすいです。
その時期に転職サイトやハローワークで求人をチェックしておくと求人を見つけやすいのでおすすめです。

