【管理栄養士必見】治験コーディネーターの仕事内容|転職するメリットとは

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  • 管理栄養士で働く治験コーディネーターの仕事内容は?
  • 治験コーディネーターで働くためには条件がある?
  • 管理栄養士として治験コーディネーターに転職するメリットは?

管理栄養士が治験コーディネーターとして働くには、最低でも2~3年の臨床経験が必要とされており、転職をするハードルも高いと思われがちです。

私自身、転職活動中に治験コーディネーターの求人の応募を考えていた際、詳しく仕事内容を知るために職場研究をしてきました。

この記事を読むと分かること
  • 治験コーディネーターとして働く管理栄養士の仕事内容
  • 治験コーディネーターで働くのに必要な臨床経験
  • 管理栄養士が治験コーディネーターに転職するメリットデメリット

治験コーディネーターとして働く管理栄養士は、試験の栄養に関連する側面を専門的に管理し、試験の安全性と有効性を確保する役割を担います。

治験コーディネーターの求人は栄養士特化の転職エージェントでは少なく、大手転職エージェントの方が求人が豊富にありました。

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目次

治験コーディネーター(CRC)とは新しい薬や治療法を調べるための調整役のこと

治験コーディネーター(CRC)は「Clinical Research Coordinator」の略称です。

医療機関と協力をして、新しい薬や治療法を調べる治験の調整役をしています。

治験コーディネーター(CRC)の仕事内容

  1. 治験の準備する
  2. 実験に参加してくれる被験者を探す
  3. 治験を実施する
  4. 治験の内容が効果的で安全か調べる
  5. 治験結果について報告書を書く

1.治験の準備する

  • 治験実施計画書を確認し、治験の内容を理解する
  • 医療従事者とのスケジュールを調整する
  • 治験開始前のミーティングで必要にな資料を作成したり進行のサポートをする

2.実験に参加してくれる被験者を探す

  • 被験者を選考し決定する
  • 説明書や同意書を作成する
  • 被験者に治験内容を説明し、質疑応答に応じる

3.治験を実施する

  • 日程を調整する
  • 被験者のメンタルケアを実施する
  • 治験薬を管理する

4.治験の内容が効果的で安全か調べる

  • 副作用の有無や服薬の状況を記録する
  • 治験結果をまとめる
  • 被験者に副作用が起こった際の対応をする

5.治験結果について報告書を書く

  • 症例に関する報告書を作成する
  • 報告書の保管する

治験業務(SMO)とは治験業務をサポートするために設立された専門機関のこと

治験業務(SMO)は「Site Management Organization」の略称です。

主に、治験業務をサポートするために設立された専門機関のことを言います。

SMOとCRCの違いは以下のとおりです。

SMOCRC
臨床試験をする医療機関と提携して治験をサポートする組織のこと
試験全体をサポートする
試験を実際に行う場所である病院やクリニックで働く個人のこと
試験の進行を管理する
SMOとCRCの違い

治験コーディネーターとして働く管理栄養士の仕事内容

管理栄養士の役割は、試験が成功するために欠かせないものであり、試験結果の信頼性を高める役割を果たします。

治験コーディネーターとして働く管理栄養士は、試験の栄養に関連する側面を専門的に管理し、試験の安全性と有効性を確保する役割を担います。

以下に、管理栄養士の治験コーディネーターとしての主な仕事内容を説明します

  • 栄養評価
  • 被験者への栄養教育
  • 栄養データの収集・管理
  • 試験報告

栄養評価

試験に参加する被験者の栄養状態を評価します。

  • 体重
  • 身長
  • BMI
  • 食事履歴

栄養状態を理解した上で被験者に提供される食事プランを設計します。

被験者への栄養教育

被験者に対して、試験に関連する栄養に関する教育を提供します。

  • 食事や栄養サプリメントの適切な摂取方法
  • 被験者の不安や質問に答える
  • 被験者が指定された栄養摂取を実行するようサポート

栄養データの収集・管理

試験中、被験者の食事摂取量や栄養状態に関するデータを収集します。

  • 食事記録の管理
  • 栄養評価スケールの使用
  • 試験中の栄養摂取の正確さを確認

収集した栄養データを整理し、試験のデータベースに記録します。

試験報告

試験の進捗と栄養に関連するデータを試験チームや規制当局に報告します。

  • 試験結果に対する栄養関連の解析を提供
  • 試験の倫理的な側面に関する情報提供
  • 栄養に関連する問題について倫理委員会とコミュニケーションをとる

治験コーディネーターで働くには最低でも2年の臨床経験が必須である

治験コーディネーターの求人は、最低でも2~3年の臨床経験が必要とされることが多いです。

その理由は以下のとおりです。

  • カルテを読める人材を優先的に採用している
  • 臨床に関する知識が豊富な管理栄養士が求められる

カルテを読める人材を優先的に採用している

治験コーディネーターの管理栄養士がカルテ(患者の医療記録)を読む必要がある理由はいくつかあります。

  • 栄養評価
  • 試験への適格性の判断
  • 試験介入への適切なアプローチ
  • 試験データの収集と記録
  • 被験者の安全性とケアの確保
  • 倫理的な遵守

栄養評価

治験コーディネーターは、被験者の栄養状態を評価するためにカルテを確認します。

カルテに含まれる情報
  • 患者の身体的な情報
  • 既往症
  • 薬物療法
  • 食事制限など

これらの情報を基に栄養評価を行います。

試験への適格性の判断

カルテを読むことで、被験者が試験に適格であるかどうかを判断するのに役立ちます。

(例)既往症や薬物治療が試験プロトコルと合致するかどうかを確認

試験介入への適切なアプローチ

カルテから得られる情報に基づいて、被験者に提供される食事や栄養介入を調整する必要があります。

(例)特定のアレルギーや制限食、栄養補助食品の使用に関する情報をカルテから把握し、それに応じたアプローチを設計

試験データの収集と記録

治験コーディネーターは、試験中に被験者の栄養データを収集し、試験データベースに記録します。

カルテに記載された情報と照らし合わせて、正確なデータを確保します。

被験者の安全性とケアの確保

カルテには患者の健康状態や治療に関する情報が含まれており、これを読むことで被験者の安全性を確保し、適切なケアを提供するための情報を得るのに役立ちます。

倫理的な遵守

試験の倫理的な遵守を確保するために、被験者の情報は慎重に取り扱われます。

カルテの情報を適切に利用し、患者のプライバシーと権利を尊重します。

治験コーディネーターの管理栄養士は、被験者の栄養に関する側面を専門的に管理し、試験の成功と被験者の安全性を確保するためにカルテを読む必要があります。

臨床に関する知識が豊富な管理栄養士が求められる

治験コーディネーターの管理栄養士に臨床経験が求められる理由として臨床に関する知識やスキルが必要とされることが関係しています。

臨床知識の獲得

臨床経験を積むことで、管理栄養士は患者の実際のケアに関する知識やスキルを習得します。

患者のケアに関する知識やスキル
  • 栄養評価
  • 食事プランの設計
  • 栄養サポートの提供

これらのスキルは治験コーディネーターとしての業務で不可欠です。

臨床判断力の向上

臨床経験を通じて、患者の状態を適切に評価し、栄養ケアの判断を下す能力が向上します。

治験コーディネーターは被験者の健康状態を監視し、試験プロトコルに合ったアクションを起こす必要があります。

医療チームとの協力

臨床経験を通じて、医療チームとのコミュニケーションと協力が身につきます。

多職種との連携
  • 医師
  • 看護師
  • 薬剤師など

治験コーディネーターは多職種と連携し、試験の進行や被験者のケアを調整する必要があります。

倫理的な遵守

臨床経験を通じて、医療倫理や患者の権利に関する理解が深まります。

治験コーディネーターは倫理的なガイドラインに従い、被験者の安全性と個人情報保護を確保しなければなりません。

管理栄養士が治験コーディネーター(CRC)に転職するメリットとデメリット

メリットデメリット
年収アップが期待できる
週休二日が期待できる
スキルアップが期待できる
ストレスが溜まりやすい
配属先が自宅から遠い場所になる場合がある
栄養指導業務に携われない
管理栄養士が治験コーディネーター(CRC)に転職するメリットとデメリット

管理栄養士が治験コーディネーター(CRC)に転職する3つのメリット

  • 年収アップが期待できる
  • 週休二日が期待できる
  • スキルアップが期待できる

年収アップが期待できる

治験コーディネーターの給料は以下のとおりです。

全国出典
賃金(年収)443.3万円令和4年賃金構造基本統計調査
求人賃金(月額)23.3万円令和4年度ハローワーク求人統計データ
参考:転職情報提供サイト

※給与は地域や組織によって異なりますが、経験やスキル、勤務地によって変動します。

更なる年収アップを狙う人には、高給与が期待できる大手製薬会社やCROでの勤務がおすすめです。

週休二日が期待できる

治験コーディネーターの勤務先は、ほとんどの場合で土日祝日が休みとなります。

勤務時間は、基本的に夜勤がなく早朝からの仕事もありません

リクルートエージェントでは、「治験コーディネーター 管理栄養士」の公開求人は113件ありました。

そしてすべての求人が「年間休日120日以上」という条件に当てはまっていました。

▼年間休日数から週当たりの休日を計算▼

年間休日数働く状況
年間休日100日未満週2日の休みがない週もある
年間休日105日週休2日制で労働基準法の最低ライン
年間休日110日週休2日制で月に1回程度の休日出勤がある
年間休日120日完全週休2日制で祝日も休みあり
年間休日130日以上完全週休2日制で祝日休み、長めの夏季休暇もある
年間休日数比較

GWやお盆休み、正月休みなどの長期休暇があるところが多く、比較的休みを取りやすいです。

スキルアップが期待できる

治験コーディネーターとしての経験は、臨床研究分野でのキャリアの幅広い機会を提供し、スキルアップが期待できます。

  • 臨床試験の専門知識やスキルを磨く機会が得られる
  • 複雑な試験プロジェクトを管理し、医療チームを指導する経験がリーダーシップスキルを向上さる
  • 医療研究や製薬業界のプロフェッショナルとのコネクションが築かれる

管理栄養士が治験コーディネーター(CRC)に転職する3つのデメリット

  • ストレスが溜まりやすい
  • 配属先が自宅から遠い場所になる場合がある
  • 栄養指導業務に携われない

ストレスが溜まりやすい

試験が順調に進行しなければならないため、高い責任とプレッシャーがかかります。

治験コーディネーターは臨床試験の計画、実施、監視を担当し、被験者の安全性とデータの品質を確保する重要な役割を果たします。

長時間労働や週末勤務が必要な場合もあり、ワークライフバランスに影響を及ぼすことがあります。

臨床試験には厳密なスケジュールがあり、期限を守らなければならないことが多いです。

コミュニケーションと協力の難しさや調整の必要性がストレスを引き起こすことがあります。

治験コーディネーターは医師、看護師、製薬会社、規制当局など多くの関係者と協力しなければなりません。

時には難しい状況に立ち向かわなければならないため、感情的なストレスがかかります。

治験コーディネーターは被験者との関係を構築し、彼らのニーズや感情に対応する必要があります。

不確実性に対処することもストレスの原因となります。

臨床試験は予測が難しく、予期せぬ問題が発生することがあります。

配属先が自宅から遠い場所になる場合がある

  • CROやSMOが提携している施設に基づいて配置される。
  • ある臨床試験は特定の医療施設や病院でしか実施されないことがある。
  • 大規模な臨床試験では、試験が複数の地域や施設で同時に実施されることがある

治験コーディネーターの仕事は試験の特性や要件に合わせて異なる場所で行われることがあり、通勤距離が長くなることがあるため、柔軟性が求められます。

通勤が必要な場合でも、この職業のやりがいや経験を追求する人々にとっては受け入れられることが多いです。

栄養指導業務に携われない

治験コーディネーターは、臨床試験の実施および管理に専念するため、栄養指導業務には直接的には携わりません。

栄養指導業務そのものを行うことは一般的には治験コーディネーターの主な責務ではないからです。

ただし、臨床試験において特定の栄養指導が試験プロトコルの一部である場合、治験コーディネーターはその指導をフォローアップや記録として監督する役割を果たすことがあります。

治験コーディネーターの転職は転職エージェントを活用する

転職エージェント治験コーディネーターの求人数
栄養士転職ナビ1件
栄養士ワーカー3件
マイナビコメディカル51件
リクルートエージェント113件
転職エージェント別、治験コーディネーターの求人数

治験コーディネーターの求人は栄養士特化の転職エージェントでは少なく、大手転職エージェントの方が求人が豊富にありました。

ハティ子

治験コーディネーター」や「CRC」と求人検索して、求人内容の必要な経験・能力等に「管理栄養士」が含まれているかを確認して転職先を選ぶようにしましょう

治験コーディネーターに関するよくある質問

治験コーディネーターとして働く魅力は何ですか?

臨床試験に関与することで新薬や治療法の開発に貢献できる点や、医療分野でのキャリアパスが魅力とされます。

治験コーディネーターはどのように臨床試験の被験者を募集しますか?

治験コーディネーターは広告、医療機関への協力、コミュニティリソースの活用など、さまざまな方法で被験者を募集します。

治験コーディネーターは離職率は高い?

治験コーディネーターの離職率は一般的に業界や地域によって異なります。

ただし、いくつかの要因により、この職種での離職率が比較的高いことが報告されていることがあります。

以下はその主な要因です。

  • 高い責任とプレッシャーがある
  • 長時間労働である
  • 繁忙期と閑散期があり、変動がストレスの要因となる
  • 雇用機会や雇用条件が変化する

治験コーディネーターの職業は一定のプレッシャーや挑戦を伴いますが、その一方で臨床試験の成功に貢献できるやりがいや専門知識の向上の機会も提供しています。

管理栄養士から治験コーディネーターになるにはどうしたらいい?

管理栄養士から治験コーディネーターへの転職を考えている場合、以下のステップを踏むことが効果的です。

臨床経験を積む

管理栄養士の経験を活かすために、臨床経験を積むことが重要です。

病院や医療施設での臨床経験は、治験コーディネーターとしてのスキルセットを構築するのに役立ちます。

臨床研究に関する知識を獲得する

治験コーディネーターとしての役割を理解し、臨床研究に関する知識を身につけることが重要です。

臨床試験のプロセスや倫理的な規制について学習しましょう。

関連する資格を取得する

治験コーディネーターの職種に関連する資格を取得することが役立ちます。

例えば、Certified Clinical Research Professional (CCRP) の資格は、治験コーディネーターに求められるスキルを証明するのに役立ちます。


管理栄養士が治験コーディネーターに転職する際の志望動機は何を書いたらよい?

治験コーディネーターの志望動機を伝える際には、説得力のある志望動機を示すことが重要です。

以下は、志望動機を書く際のコツです。

具体性を持たせる

なぜ治験コーディネーターの仕事に興味を持ったのか、その理由を詳細に説明しましょう。

自身の経験や関心領域と結びつけると良いです。

過去の経験を強調する

管理栄養士としての経験やスキルを活かすことを強調しましょう。

どのようにしてその経験が治験コーディネーターの役割に適しているかを示します。

キャリア目標を述べる

治験コーディネーターとしてのキャリア目標を述べると、長期的な関心や献身を示すことができます。

どのようにして自身のキャリアを発展させ、組織に貢献したいのかを明確に伝えましょう。

組織への関心を表す

志望する組織に対する理解と関心を示すことは重要です。

組織の使命や価値観に共感する点を強調し、なぜその組織で働きたいのかを説明します。

個性を出す

志望動機は自身の個性や独自性を反映させる場でもあります。

自身の興味や情熱を伝え、他の候補者との差別化を図りましょう。

ポジティブな言葉を使う

志望動機を表現する際には、ポジティブな言葉を使用しましょう。

自信と熱意を伝えることが重要です。

治験コーディネーターの志望動機の例文はある?

私は長らく管理栄養士として医療分野で働いてきました。

この経験を通じて、患者さんの健康状態を改善し、新しい治療法の開発に貢献したいという強い願望が芽生えました。

治験コーディネーターとしての仕事に興味を持ったのは、臨床試験を通じて医療の進歩に貢献できる機会を見出したからです。

私の栄養学の知識と臨床経験は、試験の被験者に対する高品質なケアの提供に役立つと信じています。

また、御社の試験プロジェクトに興味を持っており、その一環として自身の専門知識を活かす機会を楽しみにしています。

治験コーディネーター(CRC)の仕事内容|まとめ

管理栄養士が治験コーディネーター(CRC)に転職をするメリットは様々です。

  • 年収アップが期待できる
  • 週休二日が期待できる
  • スキルアップが期待できる

以下に具体的な治験コーディネーター(CRC)の仕事内容をまとめました。

治験コーディネーター(CRC)の仕事内容

STEP
治験の準備する

治験実施計画書を確認し、治験の内容を理解する

STEP
実験に参加してくれる被験者を探す

被験者に治験内容を説明し、質疑応答に応じる

STEP
治験を実施する

被験者のメンタルケアを実施する

STEP
治験の内容が効果的で安全か調べる

副作用の有無や服薬の状況を記録する

STEP
治験結果について報告書を書く

症例に関する報告書を作成する

管理栄養士の治験コーディネーターとしての主な仕事内容

栄養評価

試験に参加する被験者の栄養状態を評価します。

被験者への栄養教育

被験者に対して、試験に関連する栄養に関する教育を提供します。

栄養データの収集・管理

試験中、被験者の食事摂取量や栄養状態に関するデータを収集します。

試験報告

試験の進捗と栄養に関連するデータを試験チームや規制当局に報告します。

治験コーディネーターの求人は栄養士特化の転職エージェントでは少なく、大手転職エージェントの方が求人が豊富にありました。

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この記事を書いた人

給料の低さ、人間関係、仕事内容などの理由から、管理栄養士を活かさず一般職に就いてしまう人が増えています。
このブログでは、管理栄養士として5回の転職を繰り返した筆者が、職場ごとの仕事内容や給料などを記事にまとめています。
1人でも多くの管理栄養士が、資格を生かした職に就けるようサポートできたら嬉しいです。

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