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- 管理栄養士の給料ってこんなに低いの?
- 日本の平均年収と管理栄養士の年収その差はどのくらい?
- 月収アップのためにできる事は何?
国家資格である管理栄養士ですが、年収は日本人の平均年収よりも下回ることが多い職種といえます。
私自身、以前は行政栄養士として働いていましたが、月収14万円という低賃金で継続することが難しいと感じて退職をした過去があります。
この記事では、管理栄養士の給料がなぜ安いのかをまとめています。
- なぜ管理栄養士の給料が安いのか
- 管理栄養士の平均年収と日本人の平均年収の差額
- 管理栄養士の地域別平均給料
- 職場別でみる管理栄養士の平均給料
- 企業規模の違いによる給料の差
- 管理栄養士の仕事で給与アップをめざす方法
管理栄養士の仕事で給与アップを目指すには、以下の4つの方法が効果的です。
- 職場を変えてみる
- 専門の資格を取得する
- フリーランスになる
- 今の職場で長く勤務してみる
管理栄養士の給料が安い理由
- 業務独占ではない
- 利益を出しにくい
- 管理栄養士の人数が増えているのに対して雇用先が多くない
- 女性が多い職場で若手が育ち難しい
業務独占ではない
管理栄養士は「名称独占」の資格であり、「業務独占」の資格ではありません。
- 名称独占
-
資格所持者しか名乗ることができない
(例)栄養士、管理栄養士、救急救命士、介護福祉士など
- 業務独占
-
資格を持っている人しか業務に従事できない
(例)医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師など
つまり、管理栄養士の資格を持っていない人でも、栄養指導や、献立作成を実施することが可能ということです。
食事は生活の中でも切り離せないことであるため、知識の認識も他の業種に比べて豊富ですよね
利益を出しにくい
病院や施設などでは、管理栄養士が計画を立てたり栄養指導に関わったりすることで、診療報酬や介護報酬という売り上げにより利益を出します。
ただし、管理栄養士が獲得できる点数はそこまで多くないため、人数を増やせば利益を生めるという職種ではありません。
病院の場合、診療報酬として貰える給食費は一律で1食640円、3食で1920円です。
どんなに努力しても給食費の価格を上げることはできません。
そのため、多くの職場では管理栄養士の人数を最低限の人数に絞っているところが多いです。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、名称独占の資格です。
しかし、診療報酬や介護報酬の点数が管理栄養士よりも大きいので、利益を出しやすく施設側の需要も高くなります。
一人従業員を雇うのにかかるコストを考えると、なるべく金銭的な負担を減らしたいのは仕方のないことかもしれません
管理栄養士の人数が増えているのに対して雇用先が多くない
厚生労働省によると、令和4年度の管理栄養士数は約27万人で、毎年約1万人が国家試験に合格しています。
年々、管理栄養士の数が増え続けているのに対して、就職先の数も同じように増加することはありません。
求人の応募数が圧倒的に増えていくことになり、雇用する側が有利な状況となりがちです。
その結果、どれだけ働く環境が悪かろうと、需要のある職場となれば、改善することがなくなってしまいます。
女性が多い職場で若手が育ち難しい
管理栄養士の男女比は1:9程度と言われています。
ほとんどが女性であるため、男性よりも育休・産休を得て、そのまま退職してしまう人も多いです。
そのため、30歳前後の人が退職してしまい、若手を指導できる人材が減り、新人が育ちにくくなります。
新人の教育がしっかりと行われていないと、仕事が続かない原因となりがちです。
長く勤務していると給料が上がる傾向にあります。
一度仕事を辞めてしまうと再就職の際に、新卒と同程度の給料からスタートとなる職場が多く、給料も低くなりやすいです。
管理栄養士の平均年収とボーナス
- 管理栄養士の平均年収は379万円
- 管理栄養士の平均ボーナス額は62万円
管理栄養士の平均年収は379万円
厚生労働省 賃金構造基本統計調査 令和4年から管理栄養士の平均年収は379万円と算出されます。
また、国税庁 民間給与実態調査で、日本人の平均年収が443万円と公表されています。
そのため、管理栄養士の年収は日本全体の平均より約64万円も低いです。
管理栄養士の平均ボーナス額は62万円
厚生労働省 賃金構造基本統計調査 令和4年から管理栄養士の平均ボーナス額は62.0万円と算出されます。
また、国税庁 民間給与実態調査より、日本人の平均ボーナス額が66.6万円と公表されています。
管理栄養士は全体平均より約4万円程度低いですが、年収程の違いはないようです。
管理栄養士の地域別平均給料
地域別で比較すると最も平均年収が高い地方は関東で、その中でも東京都が346万円と高い水準になっています。
一方、最も給与水準の低い都道府県は270万円の福井県で、東京都との差は76万円にのぼります。
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職種や職場による違い
管理栄養士の給料は職場によっても異なります。
それぞれ職場ごとに項目分けしてみていきましょう
給食センター
給食センターの平均年収は比較的高くなっています。
- 常に人手不足であるため、離職する人を減らすための対策
- 職場や会社によって給料に幅がある
- 残業・休日出勤で稼ぐことが出来る
仕事内容は、給食会社や福祉施設、保育園や小学校などで、献立の作成、食材の発注、給食の調理などを行います。
月収で換算すると、20万円前後が平均的な給料になります。
病院
病院の平均年収は比較的高いです。
- 病院の方針によって給料が異なる
- 臨床栄養の知識が必要となる
- 求人倍率が高い
仕事内容は、臨床業務、病院食の調理や食事の提供などを行います。
月収で換算すると、20~25万円程度となります。
行政
行政の初任給は平均値とあまり変わりありませんが、給料の基準は各自治体で一律に決まっています。
ただし、 行政は勤続年数が長くなればなるほどに給料は確実に昇給します。
- 安定して昇給が見込める
- 待遇や福利厚生がしっかりしている
- 公務員という肩書が手に入る
仕事内容は、保健所・保健センター、公立病院、公立保育園や幼稚園などの施設で、市民の栄養相談や特定保健指導、離乳食教室などを実施します。
公務員の栄養士になるためには、公務員試験を受ける必要があります
法人や一般企業
法人や一般企業では、食品メーカーや医薬品メーカーなど就職先は様々です。
医薬品メーカーの平均年収は450万円となるので、平均値よりもかなり高くなります。
- 中途採用が多いので、新卒で働くのは難しい
- 大卒や大学院卒の管理栄養士募集が多い
- 大手企業で給料が高い
仕事内容は、食品開発や研究職などを行います。
職場規模による年収の違い
従業員数が多い企業ほど、給料は高くなります。
企業規模 | 年収 |
10〜99人 | 366万円 |
100〜999人 | 375万円 |
1000人以上 | 399万円 |
管理栄養士の仕事で給与アップをめざす方法
- 職場を変えてみる
- 専門の資格を取得する
- フリーランスになる
- 今の職場で長く勤務してみる
職場を変えてみる
今の給料に満足していないなら、職場を変えてみる事も一つの手です。
大手食品メーカーや病院など、高年収の職場に転職することが出来れば、今の現状を打開することができるかもしれません。
現在の職場で働きながら、管理栄養士の転職エージェントや転職サイトに登録だけしておくといろいろな職場を比較できるのでオススメです。
管理栄養士の転職サイトや転職エージェントのおすすめはこちらの記事に書かれています。
専門の資格を取得する
複数の資格を取得しておくと、出来る業務も増えて年収アップにも繋がります。
- ケアマネージャー
- 調理師
- 専門管理栄養士
- 公認スポーツ栄養士
- 食生活アドバイザー
- 栄養教諭
- 栄養情報担当者(NR)
- フードコーディネーター
- 認定管理栄養士
- 病態栄養専門管理栄養士
管理栄養士+αで他の人との差別化を図ります。
フリーランスになる
管理栄養士にはフリーランスとして働くという道も幅広くあります。
- セミナー開催
- 料理教室開催
- レシピ開発
- 栄養相談
- 特定保健指導
栄養相談の仕事は、ココナラで簡単に出品できるので始めやすくてオススメです。
金額は自分で決める事が出来て、栄養相談や栄養計算などの仕事を発注します。
食べている物の写真を送ってもらってアドバイスをしたり、栄養計算してあげたり、自分にできる事を仕事にします。
ココナラの公式サイトを登録後、自身で仕事内容を決めて発注します。
今の職場で長く勤務してみる
日本の企業では勤務年数が長くなればなるほど、基本給が上がる職場が多いです。
基本給が上がることで、月々の給料や残業代、ボーナスなどの全てが上がりやすくなります。
現在の職場で、人間関係やその他、給料以外の待遇で困っていることが無ければ、長く勤務して給料が上がるのを待つのがオススメです。
管理栄養士の給料が安い4つの理由と月収アップのための4つの方法|まとめ
管理栄養士の給料が安い理由は以下の4つです。
- 業務独占ではない
- 利益を出しにくい
- 管理栄養士の人数が増えているのに対して雇用先が多くない
- 女性が多い職場で若手が育ち難しい
地域・職場・規模によって年収は異なりますが、さらに年収をアップさせるには以下の4点を意識することをオススメします。
- 職場を変えてみる
- 専門の資格を取得する
- フリーランスになる
- 今の職場で長く勤務してみる